■ インフルエンザワクチンについて
インフルエンザワクチンに関してよくある質問をまとめました。
何回、接種すればいいですか?
厚生労働省の指針では
6ヶ月~13歳未満・・・2回
13歳以上・・・1回
となっています。
65歳以上の人は1回接種で充分効果があるという報告があり、1回接種でよいと考えられます。
しかし、13歳以上65歳未満の人については、国内での充分な調査研究はありません。
昨年、確実にインフルエンザに罹患・もしくはインフルエンザワクチンを接種した場合は1回接種でも効果がある可能性がありますが
ウイルスの変異が大きくみられた場合には、2回接種が必要となります。
→ ワクチンの内容については4価ワクチンについてをご参照ください。
接種間隔はどのくらいあければいいですか?
1回目接種と2回目接種の間隔は、3週間~4週間程度の間隔が目安です。
年末に1回目の接種をする場合や、海外渡航の予定などで急いで接種をする必要がある方は、2週間以上の間隔で2回接種できます。
ワクチンの効果はどのくらい続きますか?
2回接種した場合、接種1~2週間後に抗体が上昇し始め、2回目の接種1ヶ月後までにピークに達し、3~4ヶ月後には徐々に低下し始めます。
ワクチンの効果が期待できるのは接種後2週から3~6ヶ月までと考えられています。
ワクチンの効果はどの程度ですか?
健康成人の場合、ワクチン株と流行株が一致したときの有効性は70~90%といわれています。
型別にみるとA型の有効性は80%前後で、B型は一般的にA型より低く50%前後と報告されています。
6歳未満の小児に対するインフルエンザワクチンの効果は、厚生労働省の調査によると発熱を指標とした場合20%から30%の有効率とされています。
せっかくワクチンを接種しても運悪くインフルエンザに罹ってしまう人もいることになりますが、
有効率の高い健康成人を含めて、多くの人がワクチン接種することにより、大流行を防ぐ事が重要とされています。
ワクチンでインフルエンザ脳症を予防できますか?
インフルエンザ脳症がインフルエンザワクチンで予防できるという結論は出ていません。
しかし、インフルエンザ脳症はインフルエンザに罹った人が発症するため、インフルエンザにかかる人が減れば、インフルエンザ脳症にかかる人も減ることになります。
この点でもワクチン接種の意義が認められています。
赤ちゃんも接種できますか?
生後6ヶ月から接種できます。
妊婦ですが接種できますか?
インフルエンザワクチンは病原性をなくした不活化ワクチンであり、胎児に影響を与えるとは考えられていませんので、妊婦が予防接種をしてはいけないという理由はありません。
今のところ妊婦に接種した場合に生ずる特別な副反応の報告はありません。
当院では、かかりつけの産婦人科医で接種可能と判断された方のみ接種を行っています。
インフルエンザワクチンが4価になったってどういうことですか?
2015/2016シーズンからインフルエンザワクチンは4価ワクチンになります。
3価(A型2種類、B型1種類)から、B型株が1種類追加され、4価(A型2種類、B型2種類)になり、抗原が増量されています。
2009年に流行し、当時「新型インフルエンザ」と呼ばれたブタインフルエンザ(H1N1)も組み込まれています。
ワクチン株の内容は・・・
○2018/2019冬シーズン
A/Singapore(シンガポール)/GP1908/2015(IVR-180)(H1N1)pdm09
A/Singapore(シンガポール)/INFIMH-16-0019/2016(IVR-186)(H3N2)
B/Phuket(プーケット)/3073/2013(山形系統)
B/Maryland(メリーランド)/15/2016(NYMC BX-69A)(ビクトリア系統)
ワクチン株の決定方法(国立感染症研究所)